Parliament Hill

カナダの連邦議会議事堂が置かれている場所を Parliament Hill と呼んでいる。
Parliament Hill の裏手は崖で、その下をオタワ川が流れており、正面から見た国会議事堂の背後には空が広がるだけとなっているため、建物が実態以上に映えている。




上の3つの写真のうち最後のものは、カナダの建国記念日である Canada Day のイベントのためにステージが設置された時のもの。
写真に写っている建物は、Centre Block と呼ばれている。

カナダの連邦議会は、上院（Senate）と下院（House of Commons）の二院制となっている。
両院とも Centre Block にあり、上院は東側（向かって右側）、下院は西側（向かって左側）に議場が置かれている。
上院議員は任命制、下院議員は選挙で選ばれる。
上院議員の数は104人、下院議員の数は301人。

中央の塔は Peace Tower と呼ばれており、内部は展望台となっている。
下の写真では、時計の下の窓の部分が展望台である。
展望台に入るには、無料のガイドツアーに参加すればよい。
Peace Tower の高さは、約90m。




議会の建物は、元々は1859年から1865年に亘って建設されたが、1916年の火事で大部分が消失している。
現在の Centre Block は、1916年から1927年にかけて再建されたもの。ゴシック・リバイバル様式で再建されている。
遠目に見ると美しい建物であるが、外壁に用いられている石の剥離や、地下水の漏洩などの老朽化が進んでおり、一部の壁は、外側から鉄骨の支柱で支えられている。








これは建物内の写真。



火事による被害を免れたのが、下の写真の図書館であり、議事堂の裏手に建っている。
比較的最近補修・改装を終え、綺麗になっている。
ツアーに参加すれば、内部の見学も可能。




夏の間は、前庭で衛兵交代式を行っている。
衛兵交代式という名称ではあるが、衛兵がいるわけではなく、観光客向けのアトラクションとして交代式のみを行っているものである。







議事堂の職員は、制服を着ている。
カナダでは、あまり制服姿で働いている人を見かけないので珍しい。




議事堂の前は、芝生が張られた広場になっている。
その先は、通りを挟んでダウンタウン。
枢密院や政府関係のビルも建っているが、多くは普通の民間のビルである。







毎年春に行われるチューリップフェスティバルのときには、議事堂にもチューリップが植えられているが、それほど数が多いわけではない。



また、夜になると、夏の間は、Sound and Light Show という議事堂の建物をスクリーンにしてカナダの歴史などを紹介するイベントが行われる。
冬の間も、クリスマスのイルミネーションが投影され、幻想的である。





カナダ連邦議会の公式サイトはこちら。
観光情報は、このページに記載されている。

また、カナダ政府による Parliament Hill のサイトはこちら。

現在の議事堂をこのページで見ることができる。

Paliament Hill とカナダ連邦議会についての Wikipedia の記事はこちら。