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Windsor は、市としてはカナダ最南端にある。日本で言えば太平洋ベルト地帯に相当する Quebec City-Windsor Corridor の西の端の都市である。
米国 Detroit とは、ミシガン湖とエリー湖をつなぐ幅の狭い Detroit River で隔てられているだけで、目と鼻の先。Ambassador Bridge や Detroit-Windsor Tunnel で結ばれている。また、自動車会社 Ford 社の関連工場が多く立地している。
また、Windsor 側にカジノがあり、それを目的に国境を越えてくる米国人も多い。
プロレスラー Abdullah The Butcher の出生地。
ウインザー側から見たデトロイトの景色

Windsor と Detroit を結ぶ Ambassador Bridge は米国の民間企業が所有・運営しており通行料金は、車一台当たり4.75加ドル。橋は全長2286m、合計4車線で、それぞれ内側が乗用車、外側がトラック用となっている。
一方、Detroit-Windsor Tunnel は両側の市が所有・運営している。トンネルは乗用車用となっており、2車線の対面通行で、全長1573m。
カナダ・米国間貿易の 27 %、陸路による貿易の62% がこの橋とトンネル、それに鉄道専用トンネルとフェリーによって輸送されている。
現在ではこれら既存の手段だけでは両国の輸送のニーズを十分に満たせなくなってきており、両国の連邦政府、州政府が協力して、Canada-U.S.-Ontario-Michigan Border Transportation Partnership を組織し、新しい橋をかける調査研究を進めている。
橋は中央線に近いレーンが乗用車用、外側のレーンはトラック用。


Windsor 側のトンネルの入り口。ここで入国管理を行っている。トンネル入り口のライブカメラはこちら。


米国で禁酒法が施行されていた19世紀には、米国に輸出するために川沿いにウイスキー工場が数多く建ち並んでいたらしい。
ウイスキーのカナディアン・クラブは、そのうちの一つ。カナディアン・クラブを創設したハイラム・ウォーカーが私財で作り上げた町である Walkerville には、Canadian Club Brand Heritage Center があり、ガイドツアーが行われている(有料)。
カナダのウイスキーの歴史については、栄研化学株式会社の発行する雑誌モダンメディア51巻3号(クリックするとPDFファイルが開きます)に詳しい。また、カナダのウイスキーの種類などについては、このページが詳しい。
ウインザーから50Km ほど南東の方向にあるエリー湖に浮かぶピーリー・アイランドがカナダ最南端の地。カナダ本土の最南端は、エリー湖に突き出た岬がポイント・ピーリーとなっている。ここの北緯は42度で、ヨーロッパでは、ローマやマドリッドと同じくらいの緯度。
ここにはポイント・ピーリー国立公園がある。バードウォッチングに適しているほか、夏をカナダで過ごしたオオカバマダラ(英名 Monarch、学名 Danaus plexippus)という蝶が9月頃にメキシコまで渡る中継点となるのがこの岬。メキシコの渡った先は、オオカバマダラ生物圏保護区となっており、2008年世界遺産に登録されている。
オオカバマダラの渡りについては、このページが詳しい。
対岸のデトロイトでは、中心地の再開発が行われ始めており、そのシンボル的存在がルネッサンスセンター。ここには、ゼネラルモーターズの本社が移転している。写真中央の円筒形のビルが GM 本社ビル。

デトロイトの郊外には、The Henry Ford が運営する Henry Ford Museum と Greenfield Village がある。これらは、1929年にヘンリー・フォードによりエジソン・インスティテュートとして創設されたもの。アメリカの植民地時代から現代に至るまでの産業用の機器や日常生活用品の歴史を伝えている。
Henry Ford Museum は、営業時間 9:30~17:00(通年営業)で、15ドル/大人。
Greenfield Village は、営業時間 9:30~17:00(冬季休業)で、22ドル/大人。
このほか、IMAXシアターなどがある。
Henry Ford Museum の入り口。

大統領が使った車なども展示されている。

下はケネディ大統領の車。





下の写真はエジソンの研究室。

Windsor の西約100Kmのところにある Dresden には、アンクル・トムの小屋(Uncle Tom's Cabin)がある。カナダは1830年までに奴隷制を廃止していたため、米国で奴隷制度があった18~19世紀には、多くの奴隷が国境を越えてカナダに逃げてきた。アンクル・トムの小屋は、そのような黒人奴隷の一人である Josiah Henson の話を元に作家の Harriet Beecher Stowe 女史(ストウ夫人)が書き、1852年に出版したもの。
米国メリーランドで生まれた Henson がカナダに逃げてきてオンタリオ州内を何度か移転した後最終的に落ち着いた際に暮らした家が Uncle Tom's Cabin として一般に公開されている。
Windsor 市の公式サイト
http://www.citywindsor.ca/
Windsor 観光のサイト
http://www.visitwindsor.com/
http://www.re-style.jp/bknbr/sp/012_02p1.html
http://www.ontariostyle.com/windsor/01.html
カナダ政府投資誘致のサイト(日本語)
個人のページ
http://park.geocities.jp/michigan_cafe/fordmuseum.html
Wikipedia
Windsor
ウィンザー_(オンタリオ州)
ヘンリーフォード博物館
アンクル・トムの小屋
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